ソケットリフト法(上顎洞底挙上術)とは
ソケットリフト法とは、上顎の骨の再生手術の術式のひとつで、口腔内から上顎洞底部を持ち上げて隙間を作り、骨移植や再生療法などで骨造成を誘導する治療法です。上顎臼歯部にインプラント治療を行う際に十分な長さのインプラントを埋入するだけの垂直的な骨の量が得られない場合に行います。
従来のソケットリフト法
これまでのソケットリフト法は、口腔内からオステオトームという棒状の器具をハンマー(金づち)で激しく叩いて上顎洞底部を持ち上げて隙間を作っていたため、患者様にはハンマーで叩く際に出る音と振動がかなりの恐怖となっておりました。
※従来のソケットリフト法の適応は、一般的にインプラントを埋め込む箇所の垂直的な骨の量が5mm以上ある場合と限られており、垂直的な骨の量が1mmしかないような場合には、外科的負担と費用的負担のより大きいサイナスリフト法(上顎洞挙上術)の選択となっておりました。
ソケットリフト法とサイナスリフト法
ソケットリフト法はインプラントを埋入する穴から上顎洞底部を押し上げますので、頬側の歯肉を剥離して行うサイナスリフト法よりも傷口が小さく、比較的簡便な処置で治療を行えるという利点があります。
しかし、増やせる骨の量がサイナスリフト法よりも限られているため、適応できる症例が限られてしまいます(骨の量の不足が少ない場合に適用)。
しかし、増やせる骨の量がサイナスリフト法よりも限られているため、適応できる症例が限られてしまいます(骨の量の不足が少ない場合に適用)。